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記事タイトルの文字数と内容について、誰も触れてこなかった大切な話

検索バーに「記事 タイトル」まで入れると、サジェストで「記事 タイトル 文字数」というロングテールキーワードが見つかる。記事タイトルの文字数に関しては、各所で議論が起こっているというよりも、それぞれ自分なりの基準を作り出してそれをタイトル決定の判断材料としている場合が多い。

しかし、「最適な文字数」などというものは、実際そんなもの無いのではないか、と私は感じている。つまり、皆が探しているのは「タイトルに関する最もベターな扱い方」なのだろうと想像している。この考えが正しいかどうかは、以下の文章を読んだ後、各自で判断していただきたい。

一般的な文字数観

よく言われるのは、「Google検索のランキング上では、およそ32文字までしか表示されない。だから32文字以内にするべきだ」という意見。アップデートや検索エンジンによって表示される文字数は異なるので、32字ではなく28字以内と言われるときもあったようだ。ただ、結局統一的な基準にはならず、各社・各人で考えだした基準に従ってタイトルの文字数を扱っているのが現状だ。

また、人間工学的に、人が1秒間で読める文字数がおよそ9~16文字であることを根拠にして、短く簡潔なタイトルを推奨する人もいる。これについては、記事が数多くの競合とタイトルで競い合っている新聞や雑誌で考えるべきことであって、たかだか10記事が縦に並んでいる検索ランキングという場において有用な視点かどうかは微妙なところだと思う。

要するに「表示される文字数」を基準にしているのが一般的だ。しかし、重要なのは文字数なのか、というとそうではないというのが私の考えだ。文字数に加え、必ず考えるべきポイントがある。記事タイトルの最適な文字数を知りたい人というのは、とどのつまりより良い記事タイトルを付けたいのであって、どうしたらタイトルがより良いものになるか、それを中心に据えて文字数の問題を扱うべきだ。

タイトルの役割

この問題について考えるとき、大切なのは「タイトルは、何を目的にして作るべきか」という点であると思う。もちろん自分用の日記ブログなら自由にタイトルを決めればよいのだが、記事をビジネスに利用するつもりならば、タイトルの良し悪しをなんとなくで済ませることはできない。何かしらの効果を期待してタイトルを付けるだろう。

タイトルの役割、あるいはそれを決める人が期待する効果は、主に2つある。部分的に重複しているところもあるが、おおよそ次のように分けられるだろう。

1. 可検索化:キーワードによって検索できる状態を整え、記事を検索ランキングに参加させる

Googleは良質なコンテンツの上位表示を実現するために試行錯誤を繰り返している。しかし、コンテンツを評価する仕組みは、現状で考えればまだまだ機械的だ。現に意図的かつテクニカルに特定の記事を1位に引き上げることを成功させる人がおり、その人はランキングの仕組みに関する深い洞察からそれを利用している。

だから、私たちが従うべきは次の単純な事実だ。人は検索ボックスにキーワードを入力し、期待する記事を探す。検索エンジンは、キーワード沿った記事を評価の高い順に表示する。したがって、人が記事を探せるようキーワードを含むタイトルを付けるのが、おそらく最も妥当である、ということだ。

2. 誘導:記事へのリンクをそれを見た人にクリックさせる

探せるだけでは足りない。タイトルを見たユーザーには、そのタイトルをクリックし、記事まで移動してもらわねばならない。その意味で、私は次の主張をしたい。それは、「記事タイトルは、一行のテキスト広告だ」ということだ。広告は注目を集めるだけではいけない。成果を出さなければならない。記事のタイトルも、それと同じことだ。

記事には普通「リード文」と呼ばれる導入部がついている。これによって、タイトルを見て記事を訪れてくれた人の心をつかみ、本文へと誘導する。この誘導は多くの人が行っていることだが、タイトル、特にWEB記事のタイトルに関しては、この誘導が行われていないことも多い。

タイトルがどんなに詩的であったり、ユーモラスであったりしたとしても、クリックに繋がらなければ何の意味もない。整理しやすいように投稿日時でも書いておいたほうがよっぽど有益なのではないだろうか。

タイトルは、成果を生み出すためにあるのだ。前項の「可検索化」も成果のためだ。

文字数について

では、タイトルの役割を確認したところで、文字数の問題について戻ろう。この記事で述べたかったことはこれだけだ。

  • 文字数は、タイトルの役割を果たせるだけの分量があればよい。検索ランキングでの表示が32文字までならば、その文字数の中で、先に述べた「可検索化」と「誘導」の要素を満たせれば良い。そして、表示されるのは頭から32文字なので、33文字以降に補足的な要素を盛り込むのは結構だ。
  • 逆に、非常に長いタイトルを設定した結果、記事の訴求ポイント、あるいは売り文句が表示されなくなってしまうことは避けたい。タイトルがその役割を果たせないからだ。文字で人の心を動かすのだから、その文字は相手の目に映っている必要がある。

タイトルの設定に必要な3つの視点

ここで、タイトルを決める際にチェックするべき点を書き並べておく。最低限これは守ろう、という注意事項だ。

そのタイトルは機械的に検索可能か?

検索ユーザーがキーワードによってあなたの記事を探せるようにしておこう。そして、Googleにとっても扱いやすい形に整えておこう。

そのタイトルは、見た人にクリックされる理由があるか?

タイトルを見た人が、どうしてその記事を読まずにはいられなくなるのか、根拠をはっきりさせておこう。「ただなんとなく」では読まれるタイトルにならない。根拠とする事実は、行動経済学や消費者心理学、コピーライティングなどの分野から学び取ろう。

そのタイトルは、記事の内容と一致しているか?

タイトルと本文の不一致は一種の詐欺だ。もし記事が有料だったら景表法(景品表示法)違反で犯罪だ。そうでなくとも、読者にサイト・ブログへの不信感をもたらす結果になりかねない。

補足:「タイトルが全文表示されなくても読んでくれる人はいる!」という意見について

ところで、見出しの事実を理由に、だから文字数は多すぎても問題ない、という意見を見た。これについて、それは違うのではないかな、と思ったので付け加えておく。

「読んでくれる人がいる」というのは、「そのタイトルが適切である」ということの根拠にはなりえない。タイトルの役割は、「ターゲットを、より多く、可能ならばすべて、記事に呼び込むこと」であり、同時にその機能を果たすことも役割の一つだ。だから、全文表示されなかったがためにその役割を十分果たせない場合がある、というのは、あらかじめ予想できる内容であるだけに避けるべきだと私は思う。

「読んでくれる人がいる」という事実に頼ることを、俗に「博打」と呼ぶ。ビジネスが博打でないということは、この記事を読むすべての人が納得しているところだと思う。

まとめ

タイトルは記事を読ませるためにあり、その目的を見据えて文字数や内容を決めるべきだ。この記事で言いたかったことは、そうまとめることができる。

一個人の戯言に過ぎないのかもしれないが、参考にしていただけたら幸いだ。