Complex⇒Simple

You can see the world simply if you learn.

WEBライティングとは何か

WEBライティングの定義

WEBライティングとは、インターネット上に公開するための文章を、商的な目的のもとに作成する活動である。

WEBライティングは、ビジネス目的で記事を作成する行為全般を指す言葉だ。

現代のインターネット上では、文字による商売が急速な発達を見せている。代表的なものが「ブロガー」や「アフィリエイター」、「WEBライター」と呼ばれる人々だ。彼らはこの時代の特徴をよく表していると言っても良いだろう。文章は、デジタルの世界でお金を稼ぐための道具の一つになっている。

ところで、「WEBライティング」という言葉は先に述べた時代の変化にそって現れたものだ。一度これについて解説しておこう。

現代のテキストコンテンツビジネス

近年、インターネットの世界では、「テキスト・コンテンツ」がビジネスの道具として大きな役割を担っている。サイトやブログの「記事」と呼ばれるものがここでいうテキスト・コンテンツにあたる。

アフィリエイターはインターネット・ビジネスの代表例と言ってもいいだろう。彼らは文章によって読者を商品へと誘導し、成約した場合には成果報酬を受け取る。中には月に数百万円を稼ぎ出す人々も現れ、彼らに憧れを抱くものも少なくないようだ。

ブロガーも同様に、文章を通じて商品の購入を促す。アフィリエイターとの違いは、ブロガーはあくまで「サイト」ではなく「ブログ」を運営し、またそのコンテンツもアフィリエイトサイトより雑多であることが多い。また、自分の顔を公開する事が多いのもアフィリエイターと異なる点だ。

WEBライターは、アフィリエイターや企業が運営するサイトのコンテンツを外注とい形で代理作成する。彼らの仕事は記事を書いてそれを売ることである。

アフィリエイターとブロガーは、いずれも「記事」を作成することによってビジネスをしている(それに伴う記事作成の労力を肩代わりするのがWEBライターである)。また、企業も自社のサイトに様々なテキスト・コンテンツを掲載し、自社商品の購買を促している。

こうしたビジネスの流行は、「記事を書く」という活動に呼び名を必要とさせた。そして生まれたのが「WEBライティング」という言葉である。WEBライティングは、ただ文章を書くことと若干異なっている。

「記事を書く」ということ

「記事」を書く、というのは、日記や手紙や随筆を書くのとは随分違う。記事は不特定多数の目に触れ、しかもその目的がビジネスであることが多い(中には知的訓練として書いている人もいるが)。

したがって、記事を書くのにはある程度の知識と技能が必要になる。具体的には、コピーライティングやSEO、執筆テーマに関する専門知識などである。数だけ見ればそういった知識を持たずにWEBライターとして活動しているものがほとんどだが、実際そういった人々は誰にでも書けるような(ググればわかるような)記事しか作成できないことが多いので、需要自体はあるが価値はほとんど無い。だから雀の涙ほどの報酬しか支払われない。

文章でビジネスを回すには、ビジネスを回せるような文章を書ける者が必要であるのは当然のことである。したがって、多くの企業やアフィリエイターたちはそうしたスキルをもつWEBライターを欲してきた。つまり、「WEBライティング」ができるWEBライターが欲しいのだ。

WEBライティングとSEOライティング

WEBライティングという言葉を検索していると、「SEOライティング」が同じような扱いをされているところに出くわす。調べて見る限り、ほとんどWEBライティングと同じように扱われている、というよりも混同されている。ここで、SEOライティングという言葉にも説明を加えておきたい。

SEOライティングとは

SEOライティングとは、その名の通り「SEOに好影響が期待できるように記事を書くこと」である。

記事のHTML的な階層構造は、クローラーの巡回に影響が出ると考えられている。また、タイトルは表示の関係で○字まで、のような細かいルールもある。これらの要素は検索順位に関わっているとされ、ゆえに記事内の構造を最適化するような書き方が求められている。そのような書き方を「SEOライティング」という。

WEBライティングはSEOライティングを含んでいる

WEBライティングはWEB記事をビジネスのために書くこと、あるいはそれをするための技術であり、その中にはSEOに関することも含んでいる。

だから、SEOライティングはWEBライティングと同じものではなく、その一部分なのだと考えることができる。

ブロガーとWEBライターに違いはあるのか

時折、ブロガーとWEBライターの違いが話題に登ることがある。たしかに、文章を書いてお金を稼ぐという点では両者は似た仕事をしていると言えるだろうし、彼らの仕事に詳しくない人からしてみれば「何が違うのか?」と思ってしまうのも無理はない。

しかし、この2つの職業は細かいながらも違いをもっており、おおよそ区別することができる。ブロガーとWEBライターの違いは、次に挙げる3つだ。

1. 独自のメディア

ブロガーは自分独自のメディア(ブログ)をもっている必要があるが、WEBライターはその限りではない。

ブロガーは、ときに他者のメディアへ寄稿して報酬を受け取ることもあるが、基本的に自身のブログ内で記事を書いているがためにブロガーなのである。ブログがなければブロガーという名称すら無意味なものになるため考えてみれば当然のことだろう。

一方でWEBライターは他者のために記事を書くことが仕事である。したがって、自身のメディアというものを必ずしももっていなければならないわけではない。もちろん自身のブログを運営しているWEBライターも多くいるが、本質的にWEBライターの書く文章は他人の手に渡るのが自然である。

また、以上のことは「原稿の著作権を他者へ売り渡すかどうか」の違いとも言うことができる。ブロガーは自身の書いた文章を、自分のメディアのためだけに利用する場合が多い。しかしWEBライターは、最初から権利ごと売り渡すつもりで原稿を書いている。

2. 文章をどのようにお金に変えるか

2つ目の違いは、書いた文章をどのようにお金に変えるかだ。この視点は特にはっきりとブロガーとWEBライターの性質を分けているように思う。

ブロガーは、書いた記事に広告を掲載し、それを通してお金を稼いでいる。広告にはGoogleのAdsenseや、A8.netに代表されるアフィリエイト広告、また広告枠自体を一定期間レンタルする純広告などがある。こうして考えてみると、ブロガーは広告業に近いのかもしれない。ブロガーが書いた文章自体にお金が払われるのではない。その記事にトラフィック(≒アクセス、PV)が集まり、そのトラフィックが報酬に結びつく。

しかし、WEBライターは記事の原稿そのものを売り渡すことでお金を稼いでいる。1つ前の見出しでも書いたように、WEBライターは自身の書いた原稿を、「著作権ごと」売り渡すのが普通であり、クライアントに納品した文章は、その時点で自分で利用することができなくなる。ブロガーと同じように自身のメディアを通じて金銭を得ることもあるが、それはWEBライターとしての活動とはいえない。

余談だが、「雇用」の観点から両者を区別することもできるだろう。WEBライターは企業や個人のアフィリエイターに雇われて記事を書くが、ブロガーは雇われることなく自分のために記事を書く。ただ、ブロガーには「寄稿」という例外がある。自身の名前を記した記事を、他者に依頼された上で書いて売り渡すのだ(この場合著作権を放棄することはない)。

3. 思想を表現する自由

最後に挙げるのは、記事の中に自身の思想を表明できるか、という点である。

ブロガーは自由にその考え方、ものの見方を記事にして表現することができる。たとえそれがどんなにつまらない内容であったとしてもだ。例えば最新のニュースに対する個人的な反応とか、ブロガー業界の流行に関する(特に根拠のない)考察とかがそれにあたる。それらの記事は基本的に読者の役に立つことはない。

だが、WEBライターの場合そうはいかない。彼らにとって記事は商品であり、それらは継続して読者を集め、商品の購買を促すようなものでなければならない。ゆえに記事中にその価値を貶めるような内容を盛り込むことはできない。記事中の情報は客観的事実に基づいたものである必要があり、個人がなんとなく思いついたようなことは記載されるべきではない(とはいうものの、根拠のない医療記事を量産して問題になった「welq」のような例もあるが)。

また、ほとんどの場合、WEBライターの書いた記事は、公開した後に誰が書いた文章であるのか公言されない。したがって個人的な思想を盛り込むと「お前は誰だ」という事態になってしまいかねないので、したがってそのような文章を書くことができないという事情がある。